その5 ルイス=キャロルも

ポロゴヴイア

「ボロゴヴ」は,ルイス=キャロルの「鏡の国のアリス」の中の,翻訳不能な詩「Jabberwocky」の中にでてくる架空の動物「ボロゴヴ[borogov]」のこと.これに《接尾辞》[-ia]をつけて,ラテン語化したもの.どのような動物か?などと考えると,ルイス=キャロルの世界に「はまる」ので要注意.
 詩「Jabberwocky」の第一連は下記.

Jabberwocky
'Twas brillig, and the slithy tobes
Did gyre and gimble in the wabe;
All mimsy were the borogoves,
And the mome raths outgrabe.

英語圏の人は「ボル・オ・ゴー・ヴェー・ア」という風に発音します.ラテン語風には「ボロゴウ・ィア」となります.
 模式種は,ボロゴウィア=グラキリクルース[B. gracilicrus].種名は「グラキリ・[gracili-]=細長い」+「・クルース[-crus]=脛,下腿,脚」の合成語で,属名と合わせると,「脛の細長いボロゴウィア」という意味になる.産出部分の形態を示しているわけですね.


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【ここに登場した恐龍】

Borogovia Osmolska 1987
【模式種】Borogovia gracilicrus Osmolska, 1987
【産 出】中央アジア(後期白亜紀)
【分 類】
THEROPODA Marsh, 1881
 TROODONTIDAE Gilmore, 1924 (= SAURORNITHOIDIDAE Barsbold, 1974)
  Borogovia Osmorska, 1987

 部分的な後肢しか見つかっていないにもかかわらず,トロエドン科にいれられているのは,トロエドン科の特徴は後肢(特に足指爪)にあるということでしょう.実際,トロエドン科に属する標本の多くは「頭骨」以外(つまり胴体部)では完全なもしくは完全に近い標本は見つかっておらず,後肢(特に足指爪)がしばしば見つかり,非常に特徴的だということだ.




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